Author:
氣賀澤保規 (Kegasawa, Yasunori)
Publication Year:
2013
Publisher:
勉誠出版
Abstract:
魏晋南北朝期から隋唐期にかけて、仏教は社会の隅々まで浸透し、「仏教社会」と規定できる時代が到来した。6世紀半ば以降の「末法到来」を起点とする時代に、仏教は中国においてどのように変容し、社会・文化に影響を与えていったのか。風雪に耐え、破壊も免れ、後の時代へと仏教信仰の痕跡を伝え続けてきた諸種の仏教石刻に着目することにより、当時の仏教信仰の社会的・歴史的展開を照らし出す。
Table of Contents:
序論 中国中世仏教石刻の地平 氣賀澤保規
第Ⅰ部 山東仏教石経の歴史的背景
山東泰嶧山区における刻経の新資料と北朝隋唐期の仏教 賴非 梶山智史訳
空王・空王仏・大空王仏―北朝末期仏教石刻に見る仏教の中国的変容― 手島一真
山東の摩崖刻経 ―諸訳・諸版本との比較結果、及び英訳の方針について― クラウディア・ヴェンツェル 羅翠恂訳
第Ⅱ部 山東仏教石刻の美術史的考察
隋時代の山東仏教造像について 八木春生
隋仁寿舎利塔と青州勝福寺址 長岡龍作
泉屋博古館所蔵「乾元孝義皇帝八国王等」銘舎利容器の空間構成 ウォーリー朗子
《コラム》悟りの時代:東アジア美術史におけるグローバルな視座―ロター・レダローゼ、アデル・シュロンブス両氏インタビュー― 羅翠恂訳
第Ⅲ部 中国中世仏教石刻の多様性と広がり
石碑の意匠「穿」について 徳泉さち
四川仏教石刻の性格 肥田路美
房山雲居寺石経事業と唐後半期の社会 氣賀澤保規
おわりに 氣賀澤保規
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