Tuesday, October 20, 2020

中国南北朝寒門寒人研究

Author:
榎本 あゆち (Enomoto Ayuchi)

Publication date:
October 22, 2020

Publisher:
汲古書院




Table of Contents:

序 文
第一編 南朝寒門寒人研究
第一章 梁末陳初の諸集団について
 ――陳覇先軍団を中心として――
 一 陳覇先集団の形成過程    
 二 広州の陳覇先グループ   
 三 嶺南地方と江南将帥層
 四 陳覇先グループと嶺南・南川の土豪
 五 梁末陳初の諸集団      
 六 南朝後期の任侠的結合関係
第二章 東晉・南朝の民衆運動と水上交通
 ――南康の営民鵃舟了船の越人――
 一 六朝期の南康郡について   
 二 東晉末期盧循北上期の南康と原住種族、及び水上交通者
   〔南康の木客/南康の営民〕
 三 梁末陳初の南康と水上交通者
   〔梁末南康における在地勢力と嶺南洗氏/南康周辺地域の水上交通者
    ――特に鵃舟了船の越人について――〕
 四 劉宋期から梁末にいたる南康について
第三章 劉孝標をめぐる人々――南朝政治史上の平原劉氏――
 一 劉孝標の出生と北魏における生活
 二 南朝への帰還と南斉時代
   〔孝標と崔慰祖/南斉武帝死後の政治史と孝標〕
 三 梁代の劉孝標と平原劉氏
   〔梁天監年間の孝標の活動とその記録をめぐる問題
   ――所謂錦被事件 を中心として――/劉杏兄弟と孝標
   ――類書編纂の系譜に関連して――〕
 おわりに――残された課題
第四章 南朝貴族と軍事
 ――南斉の雍州刺史王奐を中心として――
 一 南朝貴族と中央・地方軍  
 二 王奐の出自と劉宋期の経歴
 三 南斉期の王奐
   〔王奐と南蛮府・江州軍府の廃止/王奐の領軍将軍就官と護軍将軍人事
   /雍州刺史就任をめぐって/反乱〕
 おわりに――残された課題

第二編 南北朝中書舎人研究
第五章 梁の中書舎人と南朝賢才主義
 一 梁代中書舎人と賢才主義
   〔初期(天監年間)の中書舎人/中期(普通年間)以降の中書舎人/
    礼学と政治世界〕
 二 梁代中書舎人の変容とその諸要因
   〔舎人の兼官について/賢才主義と門閥貴族/貨幣経済と舎人〕
 おわりに――南朝賢才主義の行方――
第六章 北魏後期・東魏の中書舎人について
 一 南北朝の中書舎人と賢才主義および兼官制  
 二 北魏孝文・宣武帝期の中書舎人
 三 孝明帝期の中書舎人            
 四 孝荘帝期・東魏の中書舎人
 おわりに――北魏後期・東魏の舎人と兼官制
第七章 北斉の中書舎人について
 ――顔之推、そのタクチクスの周辺――
 一 文宣帝期の中書舎人
   〔軍務官としての舎人/二重国都・尚書制と舎人〕
 二 北斉後期の中書舎人
   〔軍務官と北斉後期政治史/後期舎人達〕
第八章 西魏末・北周の御正について
 一 西魏末から北周明帝期まで
 二 武帝即位から字文護の死まで
 三 武帝親政期
 四 宣帝期

第三編 南朝帰降北人研究
第九章 帰降北人と南朝社会
 ――梁の将軍蘭欽の出自を手がかりに――
 一 北族蘭氏
   〔蘭欽の事蹟とその伝について/五胡十六国期の蘭氏
   /北魏期の蘭氏/北魏末以降の蘭氏〕
 二 北魏南辺城民
   〔南辺城民の構成要素とその境遇
   /南北両王朝国境地帯における貨幣流通経済の影響〕
第十章 南斉の柔然遣使 王洪範について
 ――南朝政治史における三斉豪族と帰降北人――
 一 王洪範の遣使をめぐる国際情勢       
 二 王洪範の出身と遣使までの経歴
 三 帰朝後の王洪範と南斉軍事史 
   〔永明期――梁州と三斉豪族――/武帝の死から明帝即位まで
  ――明帝と三斉豪族――/建武年間――北魏との戦いと王洪範の死――〕
第十一章 侯景の乱前史
 ――寿春・帰降北人・蛮・在地豪族をめぐって――
 一 東晉から南斉にかけての寿春   
 二 北魏の寿春占領とその影響――在地豪族と南北境界線上の蛮――
 三 北魏の寿春支配    
 四 梁軍の寿春攻撃――北魏南辺軍鎮の動揺と帰降北人・蛮の南叛――
 五 梁の寿春奪還――淮水堰建設と帰降北人王足――
 六 侯景と寿春――梁王朝と在地社会――
 おわりに――武帝と帰降北人、および中原の夢――

第四編 南朝関連史料研究
第十二章 姚察・姚思廉の「梁書」編纂について
 ――臨川王宏伝を中心として――
 一 『梁書』をめぐる趙翼と朱希祖の見解    
 二 『梁書』と『南史』の臨川王宏伝
 三 臨川王宏の官歴についての『梁書』の記載  
 四 呉興武康の姚氏と臨川王家
第十三章 『南史』の説話的要素について
 ――梁諸王伝を手がかりとして――
 一 『南史』と『梁書』の梁諸王伝
   〔両書の比較/『南史』梁諸王伝中の小説的要素〕
 二 北朝後期士大夫社会における談論の風潮
   〔『冤魂志』中の説話「蕭続」について/『談藪』と旧北斉系士人社会〕
第十四章 再び『南史』の説話的要素について
 ――蕭順之の死に関する記事を手がかりとして――
 一 蕭鸞擁立をめぐる『南史』の記述について   
 二 南斉王室における同族対立について
 三 『南史』中の蕭衍像             
 四 旧北斉系士人と李延寿

あとがき――「越境者の肖像」によせて――

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