窪添慶文 (KUBOZOE Yoshifumi)
Publication Date:
September, 2017
Publisher:
勉誠出版
Abstract:
魏晋南北朝時代は秦漢統一帝国と隋唐統一帝国の中間に位置する。
政治的に複数の政権が並立する分裂の時代ではあるが、そこには新しい動きが様々な点で生まれ、成長して行き、隋唐時代に繋がって行く。
それら新しい動きを「政治・人物」、「思想・文化」、「国都・都城」、「出土資料」の4つの側面から捉え、魏晋南北朝史研究の「いま」を分かりやすく解説し、非統一時代に生きた人々・物事の足跡を浮かび上がらせる。
Table of Contents:
総論―魏晋南北朝史のいま 窪添慶文
Ⅰ 政治・人物
曹丕―三分された日輪の時代 田中靖彦
晋恵帝賈皇后の実像 小池直子
赫連勃勃―「五胡十六国」史への省察を起点として 徐冲(板橋暁子・訳)
陳の武帝とその時代 岡部毅史
李沖 松下憲一
北周武帝の華北統一 会田大輔
それぞれの「正義」 堀内淳一
Ⅱ 思想・文化
魏晋期の儒教 古勝隆一
南北朝の雅楽整備における『周礼』の新解釈について 戸川貴行
南朝社会と仏教―王法と仏法の関係 倉本尚徳
北朝期における「邑義」の諸相―国境地域における仏教と人々 北村一仁
山中道館の興起 魏斌(田熊敬之・訳)
史部の成立 永田拓治
書法史における刻法・刻派という新たな視座―北魏墓誌を中心に 澤田雅弘
Ⅲ 国都・都城
鄴城に見る都城制の転換 佐川英治
建康とその都市空間 小尾孝夫
魏晋南北朝の長安 内田昌功
北魏人のみた平城 岡田和一郎
北魏洛陽城―住民はいかに統治され、居住したか 角山典幸
統万城 市来弘志
「蜀都」とその社会―成都 二二一―三四七年 新津健一郎
辺境都市から王都へ―後漢から五涼時代にかける姑臧城の変遷 陳力
Ⅳ 出土資料から見た新しい世界
竹簡の製作と使用―長沙走馬楼三国呉簡の整理作業で得た知見から 金平(石原遼平・訳)
走馬楼呉簡からみる三国呉の郷村把握システム 安部聡一郎
呉簡吏民簿と家族・女性 鷲尾祐子
魏晋時代の壁画 三崎良章
北朝の墓誌文化 梶山智史
北魏後期の門閥制 窪添慶文
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