Translator:
佐藤武敏 (Sato Taketoshi)
Publisher:
平凡社
Publication Date:
July, 2016
Abstract:
中国の春秋時代末期、中原の覇権をめぐって激しく争った南方の列国である呉と越の盛衰を描く『呉越春秋』が、東洋文庫の新刊として初めて日本語に翻訳されました。
原著者は後漢の趙曄です。日本においてもよく知られている「臥薪嘗胆」や「呉越同舟」、「会稽の恥」の故事は、呉越間での相克の歴史に由来しており、呉王の夫差と越王の勾践という両雄が繰り広げる復讐劇が本書の大きな魅力になっています。また、祖国である楚から呉に亡命し、呉の賢臣として楚への復讐を果たすことに成功する一方、最後は主君である夫差によって冷遇された伍子胥の物語も有名です。
本書の解説部では、訳者である佐藤武敏氏が『呉越春秋』の成立過程に関して説明を行っているだけではなく、同書と同年代に書かれ、呉越の歴史を扱った『越絶書』との比較をしています。
『呉越春秋』を通じて、日本においても馴染みのある故事成語の起源や背景を知ることができるだけではなく、歴史小説を読むような感覚で、呉越を中心とした春秋時代の中国史を学ぶことができます。
Table of Contents:
凡例
地図
上巻
第一 呉太伯伝(呉の太伯の伝記)
第二 呉王寿夢伝(呉王寿夢の伝記)
第三 王僚使公子光伝(王僚の伝記と公子光・伍子胥が王僚を殺した顛末)
第四 闔閭内伝(闔閭の伝記)
第五 夫差内伝(夫差の伝記)
下巻
第六 越王無余外伝(越王無余の伝記)
第七 勾践入臣外伝(勾践、呉の臣となった伝え)
第八 勾践帰国外伝(勾践帰国後の決意)
第九 勾践陰謀外伝(勾践の陰謀)
第十 勾践伐呉外伝(勾践が呉を伐った次第と後日譚)
解説(佐藤武敏)
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